MIME-B-Decoder
— MIME-B (Base64) Decoder —
Windowsから送られてきた文字化けした添付ファイル名を元に戻します

目次


※MIME-B-Decoderについて

受信したメールの添付ファイル名が
  “=?ISO-2022-JP?B?GyRCRnxLXDhsJVUlISUkJWtMPiROMDckJCROTGRCakVAGyhCLmRvYw==?=”
などと意味不明になってしまい困ってしまったことはありませんか? これはそもそもMicrosoftのOutlookをはじめWindowsのメールソフトの多くが日本語の添付ファイル名の表現に間違った方法 (MIME-Bエンコーディング) を用いているために発生します。 Windows同士ならお互いに間違っているのでちゃんとやり取りできるのですが、国際標準規格(RFC)に沿って正しく作られたメールソフトでは日本語ファイル名を正常に扱えないというおかしなことになっているのです。 この問題の詳細は、ここを読んでいただくとして、多くのWindowsユーザは多数を占めたものが正しいと信じているため、彼らに愚痴を言っても「Macはこれだから使えない」と言われるだけです。 ところで、MacOS X標準のMailは送信時はもちろん標準規格に則って送信を行いますが、受信時には間違った方法で送られたものでも最大限変換を試みます。 しかしこの変換は完全ではなく、時折変換できずにエンコードされたままの状態になってしまいます。

MIME-B-Decoderは上記のような理由で意味不明にエンコードされてしまったファイル名を元に戻すためのソフトです。 これを使えば先方にファイル名を付け替えて送り直してもらったり、無益な言い争いをする必要がなくなります。

MIME-B-Decoderの使い方は簡単です。 化けてしまったファイル(複数可)をMIME-B-DecoderアプリケーションにDrag&Dropするだけです。 ファイル名が自動的に変換され、MIME-B-Decoderは自動的に終了します。 MIME-B-Decoderを単に起動するとウィンドウが開きます。 ウインドウ右上の [ファイルをドロップボタン] にファイルをDrag&Dropしてもファイル名を変換することができます。 ボタンを押してファイルを選んでも同じです。 [手動変換ボックス] の「エンコードされた文字列」にエンコードされたファイル名(‘=?’と‘?=’も含めてください)を入力して [デコードして結果をコピー] ボタンを押すと、ファイル名を付け替えることなくデコードされた文字列を得ることも可能です。 ウィンドウを閉じるとMIME-B-Decoderは終了します。

MIME-Bでエンコードされている場合には、ファイル名に必ず “=?ISO-2022-JP?B?” が含まれています。この文字列を含まない文字化けはこのソフトでは修正できません。

MIME-B-Decoderには設定可能な項目はありません。 よく用いられる ISO-2022-JP エンコーディングの他に、Shift-JIS, EUC-JP, UTF-8 エンコーディングを自動認識することが可能です。 その他の欧米言語や韓国語などのエンコーディングには対応していません。 また、MIME-Qエンコードにも対応していません。


※動作環境

ソフトウェア条件:
MacOS X 10.4 (Tiger) 以降を推奨。10.3 以前ではテストしていません。
ハードウェア条件:
上記OSが搭載されたMacintosh。ユニバーサルバイナリですので、Intel Macにも最適です。

※ダウンロード

ここをクリックすると最新版 (Version 1.2, MIME-B-Decoder120.zip, Size: 60 KB) をダウンロードできます


※インストール方法

ダウンロードファイルを展開してできたフォルダに入っているアプリケーション(MIME-B-Decoder)をHDD内の好きなところへコピーしてください(通常は、コンピュータ内の「アプリケーション」フォルダが適切なコピー先です)。


※添付ファイルの保存と同時に自動的に変換する方法

添付ファイルを保存するフォルダを決めておき、そのフォルダにフォルダアクションとして同梱の「添付ファイル名の修正」スクリプトを指定すると、ファイルの保存と同時に自動的にファイル名の変換が行われるようになります。 設定手順は以下の通り。

  1. 「添付ファイル名の修正」スクリプトを適当な場所(通常は起動ディスクの「ライブラリ/Scripts/Folder Action Scripts」フォルダ)にコピーする。
  2. 添付ファイルを保存するフォルダ(以後、添付フォルダと呼びます)をFinderで表示する(任意のフォルダで構いませんが、専用のものを用意したほうが良いでしょう)。
  3. 添付フォルダを ctrl-クリック(ctrlキーを押しながらクリック或いは右ボタンクリック)して現れるコンテキストメニューから「フォルダアクションを使用可能にする」を選択(既に使用可能になっている場合はこの作業は不要)。
  4. 再びコンテキストメニューを表示し、「フォルダアクションを関連付ける」メニューを選んで、先ほどコピーした「添付ファイル名の修正」スクリプトを指定する。

以上で、Mailから添付フォルダに添付ファイルを保存すると同時に自動的にスクリプトが起動してファイル名を修正してくれます。MIME-B-Decoderは文字化けしていないファイル名に対しては何も行わないため、正常なファイルに対する害はありません。

なお、添付のスクリプトは MIME-B-Decoder が起動ディスクの「アプリケーション」フォルダに直接入っていることが前提です。もし「アプリケーション/ユーティリティ」のフォルダに入っている場合には、コピーしたスクリプトをスクリプトエディタで開き(スクリプトをダブルクリックすれば開くはずです)、

open document file obj using application file "MIME-B-Decoder.app" of folder "Applications" of startup disk

となっている4行目を

open document file obj using application file "MIME-B-Decoder.app" of folder "Utilities" of folder "Applications" of startup disk

と修正し、保存してください。

本スクリプトはknackintoshさん(ハンドル名)作で、ご好意により提供していただきました。この場を借りてお礼申し上げます。


※アンインストール方法

下記の2つを削除してください

  1. アプリケーション (MIME-B-Decoder)
  2. 初期設定ファイル (Home/Library/Preferences/com.hit-c.MIME-B-Decoder.plist)

なお、(2)は各ユーザ毎に存在します。


※バージョン履歴


※作者の連絡先

質問、バグレポート、要望などありましたら、下記e-mailまでご連絡ください。

E-mailアドレス: nakahara@nagoya-u.jp, 中原仁
(@が全角になっているので、メール送信時は半角に戻してください)